プラハ在住会員からの現地便り

  

column #4

 プラハのクリスマス

  

column #3 プラハの師走 に戻る  column #5 チェコのイースターとプラハのイースター・マーケット に進む

  

 12月2日の土曜日、旧市街広場でのクリスマス・マーケットが始まりました。その日の夕方には、プラハ中の人々が集まったのではないかというぐらいに、地下鉄やトラムはごった返し、旧市街広場に近いムーステックの駅は人々で溢れかえっていました。その翌日の日曜日からは、イエス・キリストの誕生を祝うための準備期間であるアドヴェントがいよいよ始まります。今回は、そんなクリスマスシーズンを迎えたプラハの様子とチェコのクリスマスについて、お伝えしたいと思います。

ロウソクのついたリース

 まずは、アドヴェント。

プラハのあちらこちらで見かける、4本のロウソクを立てたこのリースは、アドヴェントの期間中、1週間に1本ずつ火を点けていくのだそうです。こんなリースが家に飾られていたら、クリスマスの到来を肌で感じることができるだけでなく、思わず気持ちが華やかになりますね。

 クリスマス・マーケットでは、クリスマスを祝うために必要な様々なものが売られているようですが、それだけではなく、日本のお祭りで見かける屋台のようなお店もあります。買い物に来た人々は、こうしたお店で売られている、豚の丸焼きや焼き菓子、焼き栗を頬張りながら、温められ香料のはいった赤ワイン、スヴァジャークを飲み、クリスマス・マーケットの雰囲気を楽しむことができます。

旧市街広場のクリスマス・マーケットの様子

 

天使の飾り物

ツリーの前には、キリスト生誕を物語る

オブジェが設置される

 

豪快な豚の丸焼き

 こうしたクリスマスのお祝いの時期に、チェコの人たちの間では翌年の成功を願う様々な風習が続けられているようです。クリスマス・マーケットで売られている、金色に塗られたイメリー(宿り木)の枝の束は、家のドアの上に掛けられるのだそうです。そうしてその下を行き来すると、成功すると言われているのだとか。ちなみに、最近では自然保護の考えもあって、売られている枝は人工のものもあるのだそうです。

Jmeliの金の枝

 それから、24日のクリスマス・イヴに行われるのは、リンゴ占い。リンゴを半分に切って、種があるその中心部に星の形を見つけたならば、翌年は成功するとか。

 また、24日の朝から肉類・魚類を食べなかったならば、夜に金の豚を見ることができるのだそうです。そしてその金の豚を見た人は、やっぱり翌年成功するのだとか。この話を教えてくれたチェコ人に、なぜイメリーの枝や豚が金色なのかを尋ねたところ、「珍しいから」なのだそうです。

 クリスマス・イヴの24日、チェコでは鯉料理にジャガイモサラダを添えて食べるのが伝統的な聖夜の食事。この頃では、衣をつけて揚げた鶏肉なども食べることがあるそうなのですが。そして夜、子どもたちは自分達の部屋に入って、イェジーシェックがやって来るのを待ちます。イェジーシェックとは、チェコのサンタクロース。おじいさんで白いヒゲを生やしているのは私達日本人の持つイメージと変わりませんが、トナカイに引かれたソリに乗っているわけでも、赤い服を着ているわけでもないようです。イェジーシェックは夜のうちに、家の中のクリスマス・ツリーの下にプレゼントを置いていき、その後子どもたちはプレゼントを開けることができるのだそうです。最も、もうイェジーシェックがやってこない大人だけの家では、大人達はお互いにプレゼントを贈り合うため、プレゼント選びがアドヴェント中の大きな仕事の一つのようですが。  

 西欧からの文化的影響を受けつつも、チェコならではの風習を様々な点に残すチェコのクリスマス。クリスマスである25日までは、この賑やかで心浮かれる日々を楽しむことができそうです。(N.O